2025年05月19日

デメリットも考えてみる
工場の労働環境を整える際、
一体どのような課題があるかについて検討することが重要です。
従業員の生産性を下げる原因の1つに暑さが挙げられます。
人によっては、
「夏場になると、暑さで作業が思うように進まない」
「機械の近くが暑くてしんどい」
などの悩みを耳にするのではないでしょうか?
暑さを対策する方法は多岐にわたります。
予算を踏まえた上で対策を進めていくことがポイント。
今回の記事では、
工場の屋根散水に効果があるのかについて解説します。
暑さ対策について関心のある方は一度参考にしてみてください。
屋根散水とは一体何か
屋根散水は工場・倉庫の屋根に水を散布し、
室内の温度を下げること。
打ち水の原理と同様です。
屋根散水の方法
工場の屋根に設置したスプリンクラーから水を噴射し、
工場の屋根・室内の温度を下げます。
屋根散水は暑さ対策に効果があるのか
屋根散水は気化熱の効果により、温度を下げるため、
暑さ対策に効果があります。
水が気体に変化する際、周囲の熱エネルギーを吸収します。
屋根散水のメリット
屋根散水のメリットは一体何があるのか疑問に感じている方が多いのではないでしょうか?
主なメリットとして、以下のものが挙げられます。
・熱中症の対策に繋がる
・冷房効率の向上
・工場内の機械・保管している物の劣化を防止
・太陽光パネルの発電効率の向上
工場の暑さ対策に関心のある方に向けて、
屋根散水のメリットについて解説します。
気になる方は一度チェックしてみてください。
熱中症の対策に繋がる
工場の屋根散水により、熱中症の対策に繋がります。
暑さは従業員の生産性が下がる原因の1つ。
生産性の低下は工場の稼働に支障をきたします。
株式会社ライボのJob総研が行った2023年夏の働き方実態調査の結果、
暑さで仕事のやる気が減少したと回答した方が88.8%を占めます。
夏バテが仕事に影響した方が全体の51.8%です。
2025年6月に労働安全衛生改正が施行。
熱中症の対策が義務化されています。
違反した場合、6ヵ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処されます。
法人の場合は50万円以下の罰金が科されるため、注意が必要です。
工場の稼働を停止させないためにも、
労働安全衛生改正に違反しないことが工場に求められます。
Job総研による2023年夏の働き方実態調査に関するURL:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000168.000013597.html
冷房効率の向上
工場の屋根・室内の温度を下げることにより、
冷房効率が向上します。
消費電力が抑えられた結果、エアコンなどの使用頻度が減少。
電気代の節約にも繋がります。
工場を稼働させる際、毎月の光熱費の管理も重要です。
工場内の機械・保管している物の劣化を防止
屋根散水で暑さを対策することにより、
工場内の機械・保管している物の劣化を防止しやすくなります。
太陽光などの熱で機械が故障する場合があるため、注意が必要。
中には、暑さで劣化しやすい物も存在します。
太陽光パネルの発電効率の向上
太陽光パネルの発電効率が向上することも屋根散水のメリットに挙げられます。
太陽光パネルは温度が上がると、
発電効率が低下する点に注意しなければなりません。
工場の屋根で太陽光発電を行う際、
屋根散水で暑さ対策も検討してみてはいかがでしょうか?
屋根散水のデメリット
工場で屋根散水を行う場合、
一体どのようなデメリットがあるか押さえることが重要。
主なデメリットは以下の通りです。
・屋根がサビやすくなる
・天候によっては上手く冷却できない
・水道代がかかる
ここでは、屋根散水のデメリットについて取り上げます。
屋根がサビやすくなる
屋根散水により、
工場の屋根がサビやすくなる点に注意が必要。
屋根が著しく劣化すると、修理・交換を行うことになります。
スプリンクラーを設置した後、
屋根の状態を定期的にチェックすることをおすすめします。
サビにくくするためにコーティング剤を用いることがポイントです。
天候によっては上手く冷却できない
屋根散水の効果は天候によって変わります。
冷却効果が低下する日として、風の弱い日・湿度の高い日が挙げられます。
水道代がかかる
工場の屋根を暑くしにくくするために大量の水が用いられます。
水道代が想像以上にかかる場合がある点もデメリット。
毎月の水道代を考慮した上で工場の屋根散水を行うか検討することをおすすめします。
工場の暑さ対策には遮熱シートがおすすめ
屋根散水以外にも工場の暑さを対策する方法があります。
遮熱シートも暑さ対策の1つ。
太陽から発せられる輻射熱を遮り、
工場の屋根・室内が暑くなることを防ぎます。
輻射熱は物に熱を伝える性質があります。
熱中症を対策する際は輻射熱をいかに対策するかが課題。
遮熱シートは塗りムラなどを気にしなくて済む点もおすすめの理由に挙げられます。
屋根修理・リフォームなどを業者に依頼する際、遮熱シートの扱いに慣れている業者を見つけることが重要です。
断熱材を併用すれば、対流熱・電動熱も対策することが可能。
断熱材の厚さにより、性能が変わります。
まとめ
工場の屋根散水は屋根・室内の温度を下げられる反面、
屋根がサビやすくなる点に注意が必要です。
太陽光発電を効率よく行いたいかなどを踏まえた上で
屋根散水を行うか検討することをおすすめします。
暑さ対策を行う場合、遮熱シートなども選択肢に挙がります。
遮熱シートはさまざまなメーカーが製造しているため、
気になる方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

遮熱がわかりやすく
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この記事を書いた人
成田 崇
- 瓦ぶき2級技能士
- 瓦屋根工事技士
- 瓦屋根診断技士
【趣味】サーフィン・山登り・バックカントリースキー・読書・旅行
〇かわらぶき2級技能士とは?
瓦屋根工事に必要な知識と施工技術を備えていることを証する資格で、瓦職人にとって欠かせない国家資格です。 試験は学科試験と実技試験で構成されており、実技試験では実際に一文字軒瓦または万十軒瓦を使った瓦葺き作業を行い受験者の施工レベルを審査します。
〇瓦屋根工事技士とは?
国土交通大臣が認定する資格で屋根工事に従事する者として必要な瓦屋根についての適正な知識を備えていることを証する資格です。 この資格取得では屋根の施工に関する知識はもちろんのこと、建築に関わる知識、安全に関する知識、法規等、さまざまな知識が求められます。
〇瓦屋根診断技士とは?
国交省所管の公益法人(社)全日本瓦工事業連盟(全瓦連)が高い技術、技能を持つ工事技術者に対してのみ与える資格です。 この資格の取得条件はかわらぶき技能士と瓦屋根工事技士の両方の資格を備えた者となっており、国内の瓦屋根工事技術者における最上位資格といえます。
〇いらかの屋根外壁工事、施工得意エリア
平塚市・茅ヶ崎市・伊勢原市・藤沢市・鎌倉市・逗子市・葉山町・横浜市・厚木市・秦野市・小田原市・大磯町・二宮町・大井町・海老名市・大和市・綾瀬市・座間市・清川村・愛川町・相模原市・寒川町
・リフォームを検討している方は業者に遮熱シートを用いるか一度相談してみてください。
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カテゴリ:工場・倉庫の屋根遮熱対策ブログ