サーモバリアとは/特性と使用方法

サーモバリアとは

アルミ純度99%以上
アルミ箔を使用した遮熱シートHeat shielding sheet made of aluminum foil with an aluminum purity of 99% or more

アルミの純度が高ければ高いほど、反射率は高くなり、遮熱効果が高まります。
また、サーモバリアは放射率が低く、物体から放出される熱を抑える(閉じ込める)特性も備えています。
そのため、サーモバリアは輻射熱に対して、大きな効果を発揮します。
輻射熱とは、風が吹いていても暖かさが伝わる電磁波による熱のことです。
主に太陽や電気ストーブから放射される熱が「輻射熱」にあたります。
サーモバリアは太陽から放射される輻射熱を97%カットし、効率良く熱対策をするのに優れた遮熱材です。

遮熱材の特性Characteristics of heat shielding materials

01高い熱反射性

放射された電磁波が熱として吸収されず、物体の表面で跳ね返り再び空中に戻っていくことを「反射」といいます。アルミ純度の高い遮熱シートを使用することで、輻射熱となる電磁波を効率よく反射します。

輻射熱とは、風が吹いていても暖かさが伝わる電磁波による熱のことで、空気に影響されないのが特徴です。太陽の熱以外にも、焚き火の熱、床暖房の熱、薪ストーブの熱等があります。

夏の蒸し暑さは、この輻射熱が住宅や工場に溜まり室温を上げることが原因です。

サーモバリアはアルミ純度の高い遮熱材のため、輻射熱の97%を反射し輻射熱の移動を止めます。
アルミ純度が下がると、熱の反射は下がります。

高い熱反射性
低い熱放射性

02低い熱放射性

電磁波(熱放射線)は物体に当たることによって熱を発生させます。その熱放射線が空間を移動する現象を「熱放射」といいます。

また、熱放射線の吸収による熱を「輻射熱」といいます。
高純度のアルミ箔は熱の放射性が低く、物体から放出される熱を抑える効果があります。これは、アルミのホイル焼きのように熱を中に閉じ込める働きと同じです。

アルミ純度の高いサーモバリアでは、輻射熱が3%しか放出されません。輻射熱の放射性が低いことで、冬の時期は輻射熱が屋外に逃げていくことを防ぎ、効率よく室内を保温することが可能です。

遮熱材の2つの使用方法Two ways to use heat shielding materials

工場や住宅では、輻射熱をコントロールするために
「反射」と「放射」を上手く活用することが、快適な空間作りにつながります。

反射性を利用

反射性を利用

輻射熱を発生するストーブでサーモバリアを熱しても、その熱を反射するので熱くなりません。これが反射を利用した効果的な使用方法です。ポイントは熱源側とサーモバリアの間に“空気の層”を設けることです。熱源に直接触れてしまうと伝導熱の影響で瞬時に熱くなりますが、“空気の層”がある状態なら反射効果により熱の移動を抑えます。

放射性を利用

放射性を利用

防災グッズの「アルミブランケット」は寒い屋外でも身体を暖かく包んでくれます。非常に薄いシートであるにもかかわらず暖かくなる理由は体温の放熱を抑える働きによるものです。アルミ箔は「輻射熱」の放射が少ない素材なので、熱してもその熱を閉じ込める働きがあります。
この特性を利用して熱源に「遮熱材」を直接取り付け、その外側に空気層を設け伝導による熱移動を発生しないようにします。遮熱シートは熱くなりますが「輻射熱」の放出を抑える効果で、熱の移動を抑えます。