断熱材と遮熱材の違い/遮熱の効果・試験

断熱材と遮熱材の違いとは?Difference between heat insulation and heat shielding materials

断熱材=熱の伝わりを遅くする材料

遮熱材=熱(輻射熱)を反射する材料

断熱材の特徴

断熱材の特徴

断熱材は空気を多く含んだ素材で、
この空気の層が多ければ多いほど熱の伝わりが遅くなります。
つまり、熱を断つことを目的としている断熱材は、
空気の層の厚みが重要になってきます。

この厚さが増すごとに断熱材としての性能がアップします。

POINT

断熱材は厚さが重要。
厚いと性能がアップ

遮熱材の特徴

遮熱材は金属膜のアルミ箔をシート状に加工したもので、
熱(輻射熱)を反射する働きにより熱の伝わりを抑えます。

熱の反射に優れたアルミ箔を使用し、アルミの純度が高いほど反射性能が高まります。
断熱材とは違い、熱をアルミ箔の表面で反射するので厚みは必要ありません。
薄いものでは0.2mmの厚みしかないものもあります。

POINT

遮熱材はアルミの純度が重要。
純度が高いと反射性能アップ

遮熱材の特徴

熱は3種類あることをご存知でしたか?There are three types of heat

伝導熱

伝導熱

断熱材でしか
止められない

例:湯たんぽ

対流熱

対流熱

断熱材でしか
止められない

例:エアコン

輻射熱

輻射熱

遮熱材でしか
止められない

例: 太陽の熱 電気ストーブ

つまり、熱の種類によって
「断熱材」「遮熱材」
使い分けなければいけない。

真夏の屋外にて実証実験

遮熱の効果・試験Heat shielding effect and testing

静岡大学による試験で
室内温度マイナス約9度

断熱材では防げない輻射熱をカット

静岡大学工学部 中山 顕教授(熱工学専門)

静岡大学工学部 
中山 顕教授(熱工学専門)

静岡大学工学部教授。
PhD(1981年、米国イリノイ大学博士課程修了)
熱工学の専門で、著書「熱流体力学(共立出版)」他多数
Journal of Porous Mediaをはじめ多くの国際論文集の編集委員を務める。

実証実験概要

静岡大学工学部 中山 顕教授(熱工学専門)に、住宅を想定した瓦葺きの同じ大きさの建物を2つ用意し、
一つには瓦の真下にサーモバリアを施工し、真夏の炎天下の中それぞれの建物の温度を1週間測定しました。

試験結果

温度が 最大9度低下
屋根下の暖気塊温度4度低下
電気料金 最大27%削減 を実現